第32回医療薬学会年会のオンデマンドが10月11日より開始されます。
視聴予定の方の中で
「どのシンポジウムから見ればいいかわからない」
「おすすめのシンポジウムを知りたい」
と思っている先生方に向けて今回は自分がおすすめする演題を5個紹介します。
紹介するシンポジウムは自分が現地で参加し、特におすすめのシンポジウム3つを紹介します。
視聴する演題に迷っている先生方もこの演題を見れば、
最新のトレンド情報が手に入ることでしょう。

シンポジウム13:集中治療領域の症例介入について

1つ目は集中治療領域のシンポジウムです。

いきなり難しそうなテーマだね

集中治療において重要な全身評価について
わかりやすく症例ベースでのシンポジウムだから楽しかったよ
集中治療領域では複数の臓器が機能低下または機能不全を起こしているので、
薬物投与量の調節が難しいことが挙げられていました。
さらに、臓器機能の低下は別の臓器にも悪影響を与える負のループの中で、
適切な薬物療法をすることの難しさを考えさせられます。
シンポジウムでは循環器、腎機能そして鎮静について各シンポジストによる
薬学的介入についての考え方が紹介されていました。
- 心臓、血管、体液量の評価と対応について
- 腎機能低下時やCHDF施行時の薬物投与量決定における注意点について
- 挿管管理における鎮静のあり方について
また、各セクションの最後には、レミフェンタニルの集中治療領域での使用について、
シンポジストの先生方の施設での使用状況や考えについて聞くことができました。
集中治療領域に興味がある、
集中治療領域に携わる薬剤師の先生には特におすすめしたいシンポジウムです。
シンポジウムの内容について深く学習したい先生には下記の書がおすすめです。
集中治療領域で使用する薬剤の考え方や使い方が詰まった一冊です。
シンポジウム40:周術期の薬剤師業務について

2つ目は周術期領域における薬剤師の業務拡大に関するシンポジウムです。

旬なテーマの一つなので、自分が一番注目していたシンポジウムです。

これから開始する施設も多いと思うので注目ですね。
今年度の診療報酬加算で周術期に関する加算が追加されました。
それに伴い、新たに手術室や術後のICUでの業務を開始する施設も増えてくると思います。
そのような中で、どのように周術期チームを作り、
運用していくかのヒントが詰まったシンポジウムでした。
- 周術期チーム認定薬剤師の認定は必須でないが知識の土台になる。
- 薬剤師外来を作る場合は「持続可能」な体制づくりが重要。
- 術後疼痛ラウンドに向けての準備、チーム作りについて。
自分も今後、自施設で周術期の業務展開をする予定なので、今後の業務に活かしたい内容でした。
これから周術期領域に関わったり、周術期業務を展開する施設の薬剤師さんには
おすすめしたいシンポジウムです。
また、シンポジウム内で紹介されていた
「根拠に基づいた周術期患者への薬学的管理ならびに手術室における薬剤師業務のチェックリスト」
のリンクを貼っておきますのでご参照ください。
そして、周術期に関わり始めた先生や
これから勉強してみようと思った先生におすすめの書籍を紹介します。
周術期の薬物治療、管理の基本から学ぶことができる一冊です。
シンポジウム63:薬剤師のセカンドキャリアについて

最後は薬剤師の働き方に関するシンポジウムです。

薬剤師のセカンドキャリア?
定年後の再就職に関するシンポジウムなの?

いや、そうかと思って見に行ったんだけど違ったよ笑
薬剤師の転職に関する満足度や人材流出に関する内容だったよ
内容は薬剤師の働き方の変遷をはじめ、
どういった理由で薬剤師は転職したいと考えるのか?
転職で幸福度は上がるのか?
といった転職に関する疑問への一つの見解を聞くことができました。
また、組織にとって重要になりつつある人材流出の防止には何が必要か
についての講演が面白かったです。
- 薬剤師の年代間による仕事に対する考え方の違いの紹介
- 転職で満足度が上がる背景の紹介。
- 個人のキャリア設計と組織のキャリア設計の整合性の取り方について
自分の働き方を考えるきっかけになる人もいると思います。
また、人が集まる職場とは何か?
自分が幸福感を感じる職場とは何か?
これまであまり学会では取り上げられることの無いテーマだと思うので、
興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ
医療薬学会で自分が見たシンポジウムの中でおすすめのものを3つ初回しました。
オンラインでは何度でも、いくつでも、好きなだけ聴講することができますので
時間の許す限りご覧いただければその分学びにもつながると思います。
また、シンポジウムの聴講で日病薬の認定シールも後日もらえますので、
認定薬剤師を目指す先生方、10単位を目標に頑張ってください。
日病薬認定については過去の記事をご覧ください。
それではオンラインでのシンポジウムをご覧いただき、
マイベストシンポジウムを見つけ、明日からの業務に向けて頑張りましょう。
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