【初心者におすすめ】グラトレ、おすすめ理由5選

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病棟で感染症について調べるとき「抗菌薬、微生物、感染症と調べることが多い」「それぞれの方面から調べたいから良い資料がほしい」「おススメの書籍が知りたい」など病棟などで使う感染症の書籍を探している先生も多いのではないでしょうか。

自分は大学病院に勤務し10年以上ICU、外科、腫瘍内科病棟で感染症治療に介入してきました。

今回は「初めて感染症を学習するのにおすすめな書籍」として「グラトレ」を紹介します。

この記事を読むことで、グラトレが感染症や抗菌薬選択の基本を学習するのに適した一冊であるか、その理由がわかります。

グラトレは感染症の原因菌を把握して、適切な抗菌薬を使用するという基本的な考え方を学ぶことができます。特に、各感染症でよく検出される菌の種類やエンピリック(初期)治療に用いるべき抗菌薬のスペクトルを併せて紹介しているため、感染症治療の基本を症例ベースで学習することができます。ぜひ初めて抗菌薬を勉強する一冊として使ってみてください。

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グラトレについて

グラトレは感染症を勉強する薬剤師に向けて書かれた書籍です。元々は月刊薬事での定期連載コーナーの一つで、毎回感染症の勉強ができる人気コーナーでした。この書籍は、そんな月刊連載の内容をまとめた一冊です。そのため、薬剤師目線でグラム染色をきっかけにした感染症の病態の把握や各感染症の原因菌と検出頻度、エンピリックセラピーを決める根拠ついて図やイラストを用いてわかりやすく記載されています。

これまでも感染症におすすめの書籍をいくつか紹介してきました。しかし、初心者が症例ベースで感染症や抗菌薬の勉強をするのにこの書籍はおすすめしやすい理由があります。この記事では、そんな「グラトレ」のおすすめの理由を5つ紹介していきます。

グラトレおすすめの理由5選
  • グラム染色の基本がわかる
  • 最適な抗菌薬を選択する考え方が身に付く
  • 症例ベースで感染症、抗菌薬について学習できる
  • 原因菌や抗菌薬は頻度の高いものに絞ってある
  • 抗菌薬を提案するのに必要な情報がまとめられている

グラム染色の基本がわかる

グラトレはタイトルの通り、グラム染色の結果から感染症の原因菌抗菌薬を考えるトレーニングをすることができます。この書籍ではグラム染色の方法やグラム染色で菌がどの様に見えるか紹介されています。薬剤師がグラム染色をする機会は少ないと思います。しかし、各種培養から得られたグラム染色の結果で菌の種類がほぼ特定できることがわかります。そのため、血液培養をはじめとする培養をとることで多くの情報が得られることがわかります。

株式会社じほう HPより
ダイナ
ダイナ

グラム染色で得られる情報が多いことがわかれば、培養を取る意味も強くなるね

グラム染色の基礎を通して、培養を取る意味、抗菌薬選択への生かし方を学習しましょう。

最適な抗菌薬を選択する考え方が身に付く

感染症を治療する上で抗菌薬、特にエンピリックセラピーに用いる抗菌薬を選ぶことは重要なことの一つです。適切な抗菌薬を選択するためには、原因菌は何であるかを知ることが重要です。

ダイナ
ダイナ

原因菌に有効な抗菌薬を選ぶことは治療する上で大切です。

グラム染色だけで、抗菌薬の有効性まで断定することはできません。しかし、その結果だけでも、菌種を絞り込むことは可能です。そして、菌種を絞り込めれば、それらの菌に対して有効な抗菌薬を選択することは容易です。

この書籍では、グラム染色の結果から適切な抗菌薬、特にエンピリックセラピーに用いる抗菌薬の選び方を系統立てて学習することができます。

症例ベースで感染症、抗菌薬について学習できる

グラトレでは、症例ベースで感染症治療について学習することができます。書籍では17種類の実症例をベースにしてグラム染色写真を提示して、そこから推定できる原因菌は何か?どの様に治療薬を選択するか?どの様に抗菌薬のスペクトルを狭くすることができるかについて解説されています。

株式会社じほう HPより

特に、人工呼吸器関連肺炎や尿路感染症、カテーテル関連感染症は院内感染のベスト3に入るので、主要な疾患からでも、自分の担当する病棟の感染症から学習するのも、実際に遭遇した感染症の治療方法を確認することもできます。学習ツールとしてだけでなく、治療方法を調べる辞書として使用することもできます。

原因菌や抗菌薬は頻度の高いものに絞ってある

感染症を学習する上で初心者にとって大きな壁の一つに「菌の名前や抗菌薬など覚えることが多い」ことが挙げられます。この書籍では実際の症例ベースで疾患を紹介しているので、頻度の高い原因菌を中心に学習することができます。また、菌の学目にもルビがふってあるので、この機会に学名を覚えておけば感受性試験の結果を確認する時にも役立ちます。

さらに、代表的な抗菌薬のスペクトルもまとめられています。疾患の各論でも治療に用いる代表的な抗菌薬のスペクトルが表で紹介されています。

菌も抗菌薬も主要なものに絞って紹介されているため、初めて感染症について勉強する人にも無理せずに必要なところから学習することができます。

ダイナ
ダイナ

自分もはじめに勉強したい菌や抗菌薬をまとめているのでよかったら参考にしてね

抗菌薬を提案するのに必要な情報がまとめられている

この書籍には抗菌薬を提案する際に必要な情報が代表的な抗菌薬に絞って掲載されています。特に、抗菌スペクトル表はおすすめです。各種菌のグループ毎に、どの抗菌薬が有効かを視覚的に確認、比較できるため、広域抗菌薬からデ・エスカレーションする際になぜこの抗菌薬が使えるのかを実感しながら学習できます。

株式会社じほう HPより

また、腎機能および肝機能に応じた抗菌薬の投与量一覧が収録されています。適切な抗菌薬を選択した後、抗菌薬を提案する際にも適切な投与量を確認することができます。

株式会社じほう HPより
ダイナ
ダイナ

腎機能低下症例への投与量だけでなく、HDやCHDFの際の投与量も記載されています。

実際に医師に抗菌薬を提案する際に役立つ情報が巻末にまとめられているので、勉強だけでなく、日々の臨床でも役立つと思います。

まとめ

今回はグラトレをおすすめしたい理由を5つ紹介しました。

グラトレおすすめの理由5選
  • グラム染色の基本がわかる
  • 最適な抗菌薬を選択する考え方が身に付く
  • 症例ベースで感染症、抗菌薬について学習できる
  • 原因菌や抗菌薬は頻度の高いものに絞ってある
  • 抗菌薬を提案するのに必要な情報がまとめられている

グラム染色の目的や培養を取る意味、代表的な感染症と原因菌や抗菌薬の使い方について系統立てて、イラストも多く用いて紹介されています。そのため、初心者が初めて感染症を学習するのに役立つと思います。

グラトレを読んで、感染症治療の基礎をしっかり身につけて、紹介された症例を参考にして、実際の症例に介入できる様頑張りましょう。

今回紹介したグラトレ以外にもおすすめ書籍や感染症学習を始める上で必要な情報を魔r止めた記事を作りました。よろしければ併せて読んでください。下にリンクを貼っておきます。

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