おすすめ書籍~病院実習編~

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今回は、薬学部の5年生向けに、病院実習で役立つ書籍についてまとめてみました。

将来病院薬剤師を目指すのであれば購入を検討しても良いものと、

実習先においてあれば手にとってもらいたいものに分けて紹介していきます。

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書籍編

病気が見えるシリーズ

初めは「病気が見えるシリーズ」です。

薬学部は基本的には疾患に関する講義は少なく、

大学の講義では、薬物治療が主な疾患やよく見る疾患、

さらに言えば国家試験に出題される疾患がメインになります。

当然、自分が担当する患者さんや処方監査した患者さんの疾患が

大学で習っていない疾患の可能性は十分にあります。

そこで役立つのが「病気が見えるシリーズ」です。

初めて見る疾患やあまり勉強できていない疾患についてもイメージしやすいので、

薬局においてあれば是非、手に取ってみてください。

また、将来病院薬剤師を目指していて、

消化器、循環器、呼吸器の病棟に実習に行くのであれば持っていてもよいかもしれません。

働き始めてからもしっかりと使えるので長期的におすすめできるシリーズです。

薬が見えるシリーズ

「病気が見えるシリーズ」の薬版です。

医薬品の薬理作用や効果、有害事象についてイラスト付きで分かりやすくまとめられています。

薬学部でも、近年の新薬の開発スピードは速く、教科書に載っていない医薬品も見受けられます。

そんな時にまず開いてみるとよいのがこの本です。

写真や図が多く、疾患の学習のとっかかりには良い一冊です。

病院や薬局で働くことを考えているのであれば購入するのも良いかと思います。

しかし、せっかく実習に来たのであれば、

薬理学はもう少し深いところまで勉強するとよい経験になると思います。

そんなときに手に取ってもらいたいの薬理の教科書を紹介します。

NEW薬理学

教科書として使っている大学も多いと思います。

薬理学的にもしっかりまとめられていてわかりやすいです。

細かい受容体の親和性の違いや代謝についてもしっかりと書いてあるので、

勉強するにはおすすめできる一冊です。

グッドマンギルマン薬理書

薬理学の教科書ではおそらく最高の一冊になると思います。

ただし、絶対に買おうと思わないでください。そのくらい大きく、重く、高いです。

薬理学の教科書では世界中で使用されているものです。

もちろん日本語訳もありますので、ご安心ください。

薬局においてあるところもあると思います。

この書籍は、特に薬物動態の情報(分布容積やクリアランス)に関する情報が手に入るので、

TDM対象外の薬剤でも血中濃度を予測することが可能になります。

自分も年に数回は必ず使用するので、薬局においてあったら手に取ってみてください。

レジデントのための感染症マニュアル

感染症を学ぶ上では必読の一冊です。

抗菌薬の使い方や感染症の治療について困ったことがあれば是非手に取ってもらいたいと思います。

大学ではあまり感染症についてやることは少なく、

特に感染症治療についてはあまりやらないと聞きます。

しかし、臨床の現場では薬剤師は感染症治療で活躍する機会も多く、

病院実習をきっかけに感染症にも興味をもってもらえると嬉しいです。

自分は個人的に感染症治療を薬剤師が学ぶのを勧めています。

よろしければこちらの記事もご覧ください。

最初におすすめの専門領域~感染症~

ストックリー医薬品相互作用

薬物間相互作用を調べるときに役立つ一冊です。

本当は英語の書籍です、残念ながら。

薬物間相互作用のメカニズムや対策について調べることができる辞書のような一冊です。

グッドマンギルマン同様に原著は買わないでください

ちなみに、日本語訳のポケット版もあります。

こちらは白衣のポケットに入る大きさですので、自分用に持っておくのも良いと思います。

自分もロッカーに忍ばせています。

注射薬調剤マニュアル

この本は配合変化を調べるのに有用な書籍です。

注射を扱う病院には必ずおいてある(あってほしい)一冊です。

注射薬の配合変化について条件に沿って確認することができます。

病棟からの問い合わせランキング上位の配合変化をこの一冊で解決することができます。

唯一の欠点を挙げるなら、医薬品が昔の商品名で記載されている点です。

頑張って商品名⇒一般名に翻訳しながら使ってください。

おすすめサイト

次はネットのサイトです。

パソコンが使えるのなら是非触ってみてください。

白鷺病院HP

腎機能が低下した患者さんへの薬剤の投与量を調べることができます。

これも病棟、特に医師からの問い合わせが多い内容です。

書籍であれば、「腎機能別薬剤投与量POCKETBOOK」です。

自分も白衣のポケットに入れている一冊です。

それでもわからない場合などに便利なのがこのサイトです。

五十音順索引(商品名のみ)
ア行 ア イ ウ エ オ カ行 カ キ ク ケ コ サ行 サ シ ス セ ソ タ行 タ チ ツ テ ト ナ行 ナ ニ ヌ ネ ノ ハ行 ハ ヒ フ ヘ ホ マ行 マ ミ ム メ モ ヤ行 ヤ ユ ヨ ラ行 ラ リ ル レ ロ ワ行 ワ

薬剤ごとの腎機能低下時のみでなく、透析時の投与量について検索可能です。

しかも、更新速度が速いので新薬でも安心して調べられます。

なお、このサイトも商品名になります。

Up to Date

HPではないですが、電子教科書の1つです。

施設で契約しているところで実習するのであれば是非使ってみてください。

(大学で契約していることころもあります)

本当になんでも調べられます。

英語ですが、3か月ごとにその分野の専門家が集まり内容を常に最新のものにしてくれています。

教科書の弱点である速度が遅い点をカバーできる内容です。

疾患や治療法、相互作用まで調べることができるので使い機会がなくともあれば触ってみてください。

自分の知人には個人契約している人もいるようですが、

契約費用が高いので是非、薬局で契約してもらってください。

しかし、英語が苦手で読めない

そう思ったかもしれませんが、おすすめの英訳サイトがあります。

DeepL翻訳

英語をコピペすれば日本語にしてくれます

昔を比べ、意味の分かる、自然な日本語にしてくれます。

DeepL翻訳:高精度な翻訳ツール
テキストや文書ファイルを瞬時に翻訳します。個人でもチームでも、高精度の翻訳をご活用いただけます。毎日、何百万もの人々がDeepLを使って翻訳しています。

ライフサイエンス辞書

これは医療系の単語を調べるのに役立つ電子辞書サイトです。

医療系でわからない単語があれば使ってみましょう。

ライフサイエンス辞書
生命科学分野で使われる用語を収集し「ライフサイエンス辞書」として提供しています。英和・和英辞書、英語+日本語シソーラス、コーパス検索(共起表現検索)、ネイティブ話者による発音、オンデマンド英語教材、英日逐語訳ツールなど。

まとめ

学生実習に役立つ書籍やホームページをまとめてみました。

実は新人薬剤師の先生方にも使ってもらいたいツールでした。

薬局にあれば是非、なければ買ってもらって使っていきましょう。

今回紹介したのはあくまでも「道具」です。

実際に「使い方」は習うより慣れろです。

まずは使ってみてみましょう。

うまくいけば自信につながりますし、失敗してもそこから得られる経験はあります。

特に学生さんは失敗し放題ですので、失敗を恐れずに楽しんで実習に臨んでください。

早く成功するためには、いかに早く失敗するかです。

自分も10年間で数えきれないくらい失敗をして学んできました。

皆さんもは失敗から学べるようまずは挑戦してみてください。

それでは良い実習になることをお祈りしています。

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