病院実習のおすすめチェックポイント

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今回の記事は、主に

現在、病院実習中の薬学部の学生さん

これから病院実習に来る学生さん

そして、学生を指導する立場となった若手の薬剤師の先生に向けて

病院で学生担当を3年担当してきた自分が考える、

病院実習で学んでおくべきおすすめポイントについて紹介します。

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病院実習の目的

初めに、病院実習の目的を確認しましょう。

ここを誤解したままでは、後々大きなかけ違いが生じてしまいます。

それは、大学や病院が掲げる教育理念ではありません。

病院実習で何を学びたいかは学生によって大きく異なる点です。

  • 5年生の時点で将来、病院薬剤師になりたいと強い思いを抱く学生さんと
  • 病院薬剤師に興味はあるが決め切れていない学生さん、
  • 薬局や企業就職を考えている学生さん

では、それぞれ病院実習に対する思いそのものが違います。

なので、自分が病院実習で何を学びたいか、

どんな体験をしたいかをしっかりと設定、確認しましょう。

ダイナ
ダイナ

当時の自分は、病院薬剤師には興味がなく、

単位を取るためと思ってました笑。

プテラさん
プテラさん

本当ですか!?

そして、指導する側も、

「病院薬剤師を目指すならこうあるべきだ」

という一方的な思いをぶつけすぎないように気を付けないといけません

トリケラ君
トリケラ君

何事も、決めつけはいけないね。

ダイナ
ダイナ

自分は必ず、

学生さんに現時点での将来の希望を確認するようにしています。

そのうえで、病院実習で是非とも見てもらいたいポイントについて紹介します。

実際の患者さんへの薬物治療の違いを学ぶ

学生のうちに教科書では学べない、実際の医療現場を見るのは非常に有用です。

特に見てもらいたいのは、

教科書通りの医療が行われていないところに目を向けてもらいたいです。

トリケラ君
トリケラ君

どうゆうこと?

例を挙げると、

ある疾患の治療法にはAプランが第一選択になるとします。

しかし、目の前の患者さんでは別のBプランが選ばれていました

薬物治療や治療薬の選択ではガイドライン上の第一選択を実施することが

大学の教育やペーパーペイシェントを用いた実習では当たり前だと思います。

しかし、実際の医療現場ではあえてプランBが選ばれることが多々あります。

例えば、

  • 患者さんの年齢などの背景
  • 他の併用薬との相互作用
  • 既往歴により選択できない治療法がある

などです。

そのため、疾患を勉強するときは、

第一選択のプランAを確認しておき、

そのほかのプランBが選ばれている場合、その理由を考えることが学びのチャンスになります。

また、同列のプランAとプランBがある場合も同じです。

選ばれたからには何かしらの理由があるはずです。

このチャンスをしっかりと活かしましょう。

※注意

国家試験は教科書通りの知識で臨みましょう。

病院ではOKでも国家試験ではNGなんてことはよくあります。

情報更新の速さについて

大学では主に教科書や先生が作成した資料を使って学習していると思います。

では質問ですメリットとデメリットは何でしょう?

トリケラ君
トリケラ君

メリット?

わかりやすくまとめられてるところかな?

プテラさん
プテラさん

デメリットは

更新に時間がかかって最新の情報が得られなところでしょうか?

教科書には以下のような特徴があります。

  • たくさんの情報から必要な部分がまとめられている。
  • 作成者による情報の選択がある。
  • 更新が比較的遅い

病院実習で身をもって体験してもらいたいのが、

教科書で学んだ情報と最新の情報には乖離がある点です。

例えば、ある疾患に今年新しい新薬や治療法が論文で出されました。

すると、これまでの教科書の知識では不十分になります

それはガイドラインでも同じことです

肺がんのガイドラインがあれば実際にご覧ください。

発行された時点で内容が最新ではなくなっています。

さらに、検索方法によっても影響があります。

病院のDI室や図書館を利用した場合、そのガイドラインが最新巻であることを確認しましたか?

このように情報収集では

  • 最新の書籍、資料を利用しているか?
  • その資料に記載してある内容は本当に最新であるか?

を必ず自問しましょう。

おそらく、病院薬剤師の先生方はやっていると思います。

最新の情報は覚えることでは解決できません。

ダイナ
ダイナ

どうやって最新の情報を得ているかを聞いてみるのも良いと思います。

魚の取り方を知るとこれからも最新情報を入手し続けられます。

薬剤師間での意見交換

同じ薬剤師でも経験年数や認定、専門の有無など個人によって様々なスキルや得意分野があります。

そのため、臨床で困ったことがある場合、

詳しい人に聞くことで解決策やその考え方を学んでいる風景を目にすると思います。

プテラさん
プテラさん

詳しい人に聞くことは、

更新が早くて、正確な情報を手に入れる最善の方法の一つですね

また、詳しい人でも悩んだときは薬剤師同士で相談したりして、

より良い考えにたどり着けるようにしていると思います。

ダイナ
ダイナ

自分も迷ったときはよくそう相談しています。

そうすることで、情報を更新したり、自分の選択肢を増やしています。

学生さんはあえて自分で考えることも大切ですが、

誰かを頼る、相談するスキルもまた、

自分で問題を解決することと同じくらい重要なスキルの一つになります。

わかりやすく症例や質問をまとめたり、

自分の考えをアウトプットする練習を早いうちにしていきましょう。

多職種とのかかわり

トリケラ君
トリケラ君

医師や看護師などの多職種との連携だね。

実際に目にするのは良い勉強になるしね。

ダイナ
ダイナ

そうだね。

もちろん多職種との交流も大切ですね。

でも、今回紹介するのはそこじゃないんだよ。

特に病院薬剤師を目指していない、薬局や企業への就職を考えている学生さんにとっては、

おそらく病院薬剤師の働くところをまじかで見るのは最後になると思います。

例えば、

薬局からの疑義照会への対応、退院時のお薬手帳への記載内容、

DI室での新規医薬品採用時や情報提供依頼でのMRさんとの関わり、

卸さんへの在庫確保のお願いや納品日の確認、

調剤アシスタントさんや事務の方々など挙げればきりがありません。

病院薬剤師の仕事は多くの職種の方々の助けによって成り立っています。

他の施設や職種との関わりを見ることができる貴重な機会になると思います。

特に、薬局や企業への就職を考えている学生さんは

病院薬剤師がどんな情報をほかの職種に求めていいるか、

どんな改善点があるか考えると将来に役立てることができるかもしれません。

まとめ

今回紹介したのはほんの一部ですが、明日からの実習や指導に活かせる内容だと思います。

学生の期間は非常に貴重ですので、

有意義な実習になるように、私はこれからも頑張ろうと思います。

それでは引き続き、有意義な病院実習を楽しんできてください。

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